2014年最注目!アメリカのIPO候補として最有力 LendingClub(レンディングクラブ)とはどんな会社?


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自動車や空き部屋など、インターネットを介してユーザー同士が自分の持っているリソースを共有するサービスが世界で流行していますが、金融の世界においても同様の仕組みで急成長している企業があります。アメリカのサンフランシスコに本社を置くlending club(レンディングクラブ)という企業です。

Lending Clubは貸付(融資)型クラウドファンディングと呼ばれる事業を行っています。簡単に言うと、お金を必要としている借り手と、資産運用をしたい個人投資家をウェブ上でマッチングする仕組みです。

一般の銀行や消費者金融サービスのように店舗を持たないため低コストで運営することができます。それにより投資家には銀行預金よりも高いリターンを提供し、借り手には消費者金融より低い金利で融資を行うことができます。借り手と貸し手(個人投資家)の双方にメリットを提供できるのがこのサービスの特徴です。

2007年にサービスを開始してからここまで順調に事業を拡大をしており、2014年6月現在の貸付金残高はなんと約40億ドル(約4,080億円)。2013年5月にGoogleが発行済株式の約8%(取得価格:約130億円)を取得しており、その時の取得価格で計算すると時価総額は約1600億円にも達します。

役員陣はモルガン・スタンレーの元CEOであるジョン・マックや元財務長官のローレンス・サマーズなど錚々たる顔ぶれ。2014年IPOの最有力候補としてアメリカ国内の注目が高まっているようです。

なぜ、わずか設立7年程度の会社がこれほどまでに高い評価を受け注目されているのでしょうか。その秘密を探ってみます。

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■融資を受けれるのはわずか10%。意外と厳しい貸出審査

lending clubでお金を借りるためには、まずは登録が必要です。登録するには以下の条件が必要になってきます。

①米国市民、米国永住者もしくは、長期VISAを有する米国在住者

②18歳以上であること

③有効なメールアドレスを持っていること

④社会保障番号を持っていること

⑤アメリカの金融機関に口座を持っていること

実際に融資を受けるには、さらに審査が必要です。現在の資産や負債、過去の返済実績など厳しく審査されA1からG5まである35段階のランクを与えられます。この格付けによって金利やLending Clubに支払う手数量が異なる仕組になっています。審査を通過して実際に融資を受けれるのは全体の10%以下とのこと。日本国内の消費者金融と比較するとかなり厳しい印象です。なお、借入金額は1,000ドルから35,000ドルまでと限定されており借入期間は3年又は5年だそうです。

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日本人に比べアメリカ人はローンへの抵抗が少なく、消費者金融より低金利で且つ手軽にお金が借りられるサービスとなれば、今後さらに利用者が増加していくのは想像に難くありません。現時点ですでに約40億ドルもの貸出がありますが、アメリカ国内での認知度まだまだ小さく伸び白は十分でしょう。

 

■借り手を分散することでリスクを軽減。

では、投資する側はどうでしょうか。

lending clubは米国在住で投資家登録を行った会員であれば誰でも参加可能です。サイト内に表示された複数の借り手の中から自分の希望の借り手を選んで投資をすることができます。リスクの高い人には高い金利が、リスクの低い人には低い金利がついており、組み合わせる事で分散投資を図ることができます。借り手の選定にあたっては、過去実績などを基に算出された上述のランクを参考にします。

銀行預金とは異なり貸倒れリスクは投資家が負担することになるため、借り手会員の信用情報は投資判断を行う上でとても重要な意味をもちます。住居の有無、月収、勤続年数など、個人名を除く詳細な信用情報を参考にしながら投資の判断をおこないます。

投資家の実績は概ね年利で6%~10%程度とのこと。アメリカ人は日本人に比べて投資意欲が高く、一般の人でも積極的に投資をします。高利回りで且つ他の商品に比べ元本保全性も高いとなれば潜在的なニーズはかなりあるでしょう。個人投資家以外にも、機関投資家や金融機関も新たな運用プラットフォームとして注目してているとのことで今後さらに成長は加速していくのではないでしょうか。
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■Lending Clubの課題

IPO間違いなしといわれているLending Clubですが課題もあります。現在、Lending Clubの主な使用使途はクレジットカードの借り換えと言われています。クレジットカードを制限いっぱいまで使った個人が返済金利を下げるためにLending Clubを利用するわけですが、そのようなユーザーはあまり経済的なゆとりがあるとは思えません。

ユーザー層に偏りがあれば大局的には十分なリスク分散ができているとはいえず、もしリーマンショックのような経済危機が訪れ、大規模な解雇や所得の減少が起こった際には、大量の貸倒れが発生する危険性をはらんでいます。

Lending Clubが今後、安定的に成長しさらなる飛躍を遂げるためには、特定の層に偏らない新たな融資先の開拓が必須でしょう。

 

■まとめ

以上のように課題もあるLending Clubですが、将来有望な企業であることは間違いありません。これからの成長次第では、アメリカの消費者金融の仕組みを大きく変える可能性があり今後も目が離せません。

貸付型クラウドファンディング業界のリーディングカンパニーとして是非金融業界に大きなイノベーションを起こしてもらいたいと思います。

ちなみに、日本の貸付型クラウドファンディングといえばクラウドバンク
こちらも急成長中ですので、ぜひご注目よろしくお願いします!

YUICHIRO FUJITA

日本クラウド証券株式会社 執行役員   早稲田大学商学部卒。株式会社サイバーエージェントに入社後、2007年 WEBマーケティング会社を設立。大手企業からベンチャー企業まで幅広い領域のWEBマーケティング戦略、コミュニケーション戦略の立案を行う。2012年、上場企業に売却。2013年10月より現職。

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